AVerMedia『C988』購入レビュー

AVerMedia C988

AVerMediaが2017/04/26に発売した『Live Gamer HD 2 C988』を買いました。
価格は25,000円程度と高めながら、フルHDの1080p60fpsキャプチャを基本として他にも色々と好機能だったので、既にHDキャプボは持っていましたがこれを機に買い替えました。

発売されたばかりでまた購入レビューなどを行っている方がいなかったため、この場を借りて書かさせていただきます。購入の参考になれば幸いです。

簡単な仕様

PC接続:PCI Express x1 Gen2
接続端子:HDMI
パススルー:有り
HDCP解除:無し
エンコーダ:ソフトウェアエンコーダ
遅延:最低0.06秒
ドライバ:無し(PCに挿すだけで認識される)
複数枚挿しでの同時キャプチャ:可能
キャプチャソフト:付属ソフト(AVerMedia RECentral 3)の他、アマレコTVなどサードパーティー製キャプチャソフトも可

PCI-EなのでデスクトップPCにしか挿せませんが、Gen2と第2世代のものなのでPCI-Eが挿せるデスクトップPCなら数年前のPCでなければほぼ確実に使うことができます(Gen2が出始めたのが2007年頃からのため)。

PC画面にキャプチャしたときの画面の遅延は最低0.06秒ですが、これはフレームに直すと3~4フレームです。フレーム単位の操作をする方なら別モニターでのキャプチャが必須であると言えるでしょう。
幸いなことにこのC988自体にパススルーの機能が付いており、HDMIケーブルをもう1本使えば簡単に別モニターに遅延無しで映すことができます。

C988を私が買った一番の理由としては、ドライバが不要でPCを挿すだけでキャプチャ機器が認識されること、また複数枚を挿して同時にキャプチャすることが想定された機器であるということです。

ゲームの配信イベントなどでは同時に複数の画面を映すことが多くなってきていますが、複数枚同時に挿すことを想定して作られたキャプチャ機器はほとんどないため、C988はそれだけで非常に貴重な商品となっています。ドライバも不要なのでC988を複数枚持ってイベント用PCに挿せば何も難しいことはせずともそのまま同時キャプチャが可能になります。

実際のキャプチャ画面

C988を挿して1080pの60fpsでPC画面とパススルー先画面を同時にWebカメラで撮影したのが上記の動画となります。

Webカメラ自体が720pの30fpsでしか撮れないあまり性能のよくないもので正確な比較にはなっていないのですが、並べてみるとかなり遅延があるのが分かると思います。

これは、キャプチャ機器が悪いというより私のPCスペックが低いせいでもあります。C988はソフトウェアエンコーダなのですが、ソフトウェアエンコーダとは要はPCのCPUなどを使って画面を処理するというエンコーダ形式のことなので、遅延状況もPCスペックにかなり左右されるのです。カタログスペックでの遅延0.06秒を出したいのならCPUはi7などが基本で、他にもグラフィック面などで高性能なパーツを組む必要があるかと思います。

レトロゲームのキャプチャについて

AVerMedia C988 レトロゲームキャプチャ画像

C988に対応できる家庭用ゲーム機は?
(2017.04現在)PlayStation 4、Nintendo Switch、Xbox One、Xbox 360 、Wii U、
 ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータなど、HDMI出力を持つ家庭用ゲーム機
 に対応します。

AVerMediaの公式サイトにこのような表記があるため、レトロゲームはHDMI変換を使ってもキャプチャできないのではないかと思いましたが、試してみたところ問題なく出力できました(画面はPS版DQ7をPS2で動かしたものです)。

フレームマイスターという機器を使い、S端子→HDMI端子と変換して4:3のアスペクト比のまま720×480の解像度で映したものが上記の画像となります。

HDCPについて

C988はHDCPが解除できないので、ゲーム機で言うとPS3とPSVitaTVの画面は普通には出力できません。

AVerMedia C988 HDCPキャプチャ画像

HDCPは著作権を守るものでもあるのでしょうがなくはあるのですが、例えば風来のシレン5Plusはそもそもスパイク・チュンソフトが個人で配信したり動画を投稿しても良いと許可されているゲームです。
このような公式に許可されているゲームも映らないのは困るので、そういう時はHDCP解除の分配器を使いましょう。

本来はただの分配器のはずなのですが、上記の分配器を通すと何故かHDCPも解除してくれます。この分配器を通してC988でキャプチャしたのが上記の画像となります。

時代はPS4やNintendo SwitchやXBOX ONEとHDCPが最初から付いていないゲーム機へと移行していますが、まだまだPS3やPSVitaで遊びたいと思われる方にはこちらの分配器は必須のアイテムとなっています。

まとめ

1080pの60fpsに対応しており、かつドライバ不要やサードパーティー製キャプチャソフトに対応、さらにOBS StudioやXSplitで直接認識可能とかなり扱いやすいキャプチャ機器となっています。

特に、サードパーティー製キャプチャソフトであるアマレコTVに対応しているのが嬉しいですね。私はゲームを録画してからフレーム単位で録画を検証したりすることが多いのですが、フレーム単位での検証にはアマレコTVを使って録画をしてAVI形式の動画を扱うのが一番簡単なんですね。
アマレコTVはゲームのキャプチャに特化したキャプチャソフトなので、公式のキャプチャソフトでは対応できないようなゲームの細かな点にも対応できるのが素晴らしいです。

値段だけ見るとフルHDで60fps録画できるものとしては少々割高ですが、ドライバ不要でドライバによるPCとの相性問題とはおさらばですし、サードパーティー製ソフトにも対応なので余計なキャプチャツールのインストールが一切いりません。
ゲーム機も4Kという時代になってくればこのC988ともお別れですが、おそらくまだまだ先のことでしょうし、しばらくはこれ一本で快適なゲームライフが楽しめそうです。

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