今更ながら大奥記を評価してみる

2019/03/30追記
FGOで大奥記リスペクト?の期間限定イベントがあったらしく話題になったので、記事を一部校正して前より読みやすいようにしました。

貫通机

ファミ通クロスレビュー合計13点で有名な大奥記をプレイしていました。

プレイしてみた感想としては、プレイ開始5分で行ける自分の部屋で歩いていたら机を貫通して画像のようになってしまうというくらいお粗末なもので、確かにその点数でも納得といえるものでした。

ただそれでも光るものと言いますか、評価すべき点はあったのでここでまとめておこうと思います。

良かった点

斬新なストーリー

大奥を舞台にしたゲームなんて誰得なんだろうとネットでは言われていたようなのですが、あまりゲーム化されていない題材のためか私には斬新で新鮮味がありました。

ストーリーのおおまかな内容は、幕府によって父が殺され父の藩も潰されてしまった時子が身分を隠して大奥へ入り、幕府を率いる将軍への復讐を果たすというものです。

ストーリーの進行によって時子の復讐の動機も二転三転し、大奥の内部もどんどん動いていくため飽きが来ずに楽しめました。失敗したら殺されてしまうかもしれないというような緊迫したシーンもありますし、エンディングの内容も多岐に及びます(何とマルチエンディングです)。

全体的にゆるく進んでいくのかなと勝手に思っていましたが、これらはプレイ前からは想像も付きませんでした。

良質なBGM

BGMも大奥記の評価点のひとつと言えるでしょう。

部屋の移動や区間の移動だけでBGMが切り替わってしまうからかひとつひとつの曲のループは短めですが、大奥に合っているBGMだったりまるでRPGの戦闘曲かと聞き間違えるようなかっこいいBGMだったりバラエティに富んでいます。

特にRPGの戦闘曲かと聞き間違えるような曲はBGMがかかるシーンが盛り上がるシーンなのも相まって私のお気に入りです。



悪かった点

ローディングとモーションが長い

大奥記のゲームの内容としては、月ごとに毎回事件が起こり大抵無実である主人公の時子が悪者にされるので、その疑いを晴らすべく大奥内を縦横無尽に歩き回って情報を集めて自分の無実を証明するというものです。

しかし、相当歩き回るゲームなのにマップごとの切り替えに異常なほどの時間がかかります。

マップのロードに1,2秒、さらにふすまを開けるモーションが4,5秒と、マップを切り替えるだけでもかなりの時間を要します。私は攻略を見ながらプレイしていたのですが、歩き回っている時間よりこのロードとモーションの時間のほうが下手したら長いんじゃないだろうかと感じたくらいです。

情報集めの難易度が極端に高い

潔白を晴らす情報を集めるために時子は奮闘するわけですが、そもそも何の情報を集めるのかゲーム中でほとんどヒントがありません。

「○○に会ってきて欲しい」と言ったヒントをくれることもありますが、どこにいるか明示されないことがほとんどです。また、このように会ってきてと言われるのはまだいいほうで、ほとんどの展開はどこに行けばいいかも分からずに操作画面へと切り替わります。

このような状況でゲームを進めるためには全ての部屋をしらみつぶしに探すしかないのですが、前述したロードとモーションの時間の長さのせいで部屋を巡ること自体がもの凄い苦痛を伴わせる内容となっています。

さらに大奥記は奇数日と偶数日で人のいる位置が違うのですが、奇数日でイベントを起こした後に偶数日でイベントを起こすことで先へ進めるような箇所も存在しており、1つのマップで苦労も2倍という凄まじい仕様になっています。

さらには時限イベントやあらかじめある人に話していないとイベントが発生しない等、全ての人に話しかけるだけで簡単にイベントが進むわけではないため、前述したロード時間と相まってプレイ難度が相当に高いものとなっています。

ちなみに各章ごとに時間制限があり、情報集めを失敗して無実であるということを証明できなければゲームオーバーです。

私は基本攻略を見ながらプレイしていたので大丈夫ではあったのですが、一番最初に攻略を見ずに最初の月をプレイした時は誰がどこにいるかメモを取りながらプレイしていたのに関わらず途中で進めなくなりました(話しかける順番を間違ってイベントが発生しなかったため)。

ひたすら無表情のキャラクター

顔グラフィック1顔グラフィック2

情報を集め終わった後はいよいよ証拠を提示する申し開きシーンです。

大奥の人たちは感情豊かな人たちが多く、テキスト上では大いに悔しがったり動揺したりしているはずなのですが、画像を見て分かる通り顔グラフィックに全く変化がありません。

無表情で悔しがったり怒鳴り出したりするため、緊迫したシーンのはずなのですがあまりのシュールさに何故か笑いがこみ上げてきます。

さらに申し開きシーンでは核心を突くと「グサッ」という効果音、怒り出すと「ドカーン」という効果音がよく流れるのですが、この音が非常にチープで全く場面と合っていません。無表情の顔グラフィックと合わせて何故か笑えてしまう不思議なシーンとなっています。

全体マップ

大奥記は月によって行ける区間が限られているとしても、非常に行ける範囲が広いです。

基本的に大奥内は似たようなふすまくらいしかないため今自分がどこにいるのか画面上から判断がつきにくいのですが、マップをスタートボタンで開いても全体マップが出るだけで自分のいる位置が表示されません。

一応部屋に入ると自分がどの部屋にいるかという情報は全体マップから見ることが出来ます。ただ、前述したように部屋に出入りするだけでもかなりの時間がかかってしまうためあまり行いたくはありません。



まとめ

評価すべき点もあるとは言ったものの、明らかにマイナス点のほうが多すぎる故にクソゲーと分かって特攻したい人以外にはお勧めできないゲームです。
最初から攻略情報を見ながらプレイすればいささか快適ではあるのですが、それでも大変に思う人のほうが一般的には多いでしょう。

ただ、ここまで不満点をずらずらと述べましたがプレイし終わった後の所感としてはそこまで印象は悪くありません。

ストーリーがそこそこ盛り上がる内容だったことと最初から攻略を諦めて攻略サイトをガン見したこともあり、ある意味純粋にストーリーを楽しむことが出来たからでしょうか。

というわけで今から大奥記をプレイしてみようかな、と思う奇特な方がいらっしゃったら、攻略サイトを最初からご参照いただければと思います。

参考攻略サイト

おまけ
そういえば、「これkら」というネット上で有名な誤字は、私のプレイでは見つかりませんでした。
私が見つけられなかったくらいですからきっとデバックでも見つけられなかったのでしょう。とはいえ残しては駄目な誤字であることは確かですが…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です